レクサスHS250h試乗記
レクサスHS250hの試乗は2010年1月でした。数ヶ月に及ぶ納車待ちも一段落してからの試乗でした。時間もたっぷりあったので、一般道に加え、高速道路も走ってみました。残念ながら私は3代目プリウスに乗ったことがないので、比較は2代目プリウスになります。2代目プリウスで一番気になっていたのが、高速道路運転時の燃費の悪さです。1.5Lのエンジンを積む2代目プリウスは、高速道路運転時はほぼ1.5Lのエンジンのみで走行し、ハイブリッド車の利点を活かせませんでした。このため、3代目プリウスはエンジンを1.8Lと大きくしました。しかも燃費は2代目プリウスより良くしたのです。
レクサスHS250hは2.4Lのエンジンのモーターアシスト付きのハイブリッド車です。エンジン単体でも2.4Lのエンジンですので、走行性能は十分です。これにモーターのアシストでトルク特性が向上し、走行性能は上がります。さらにアイドリング時のエンジン停止、ブレーキ時のエネルギー回生で燃費向上を図っています。
一般道での印象は、やはり高級なハイブリッド車です。2代目プリウスは全体的に線が細く貧弱な乗り心地(車格から考えれば十分な乗り心地なのですが。。。)ですが、レクサスHS250hは足回りがしっかりしているので、どっしりとした安定感のある走りを実現しています。また足回りはレクサス車としては柔らかめです。乗り心地優先になっているようです。
次に高速道路での試乗ですが、2代目プリウスのようにエンジンが唸りをあげて、一生懸命走っている感はなく、余裕の走りです。これは2.4Lのエンジンのおかげだと思います。追い越し加速も十分で、高速道路での運転でも燃費は良いと思います。ただ、高速道路では柔らかめのサスのせいでコーナリング時の安定性にかけます。もっとも、レクサスHS250hを購入される方は、エコ意識が高く、安全運転の方が多いので、乗り心地優先の柔らかいサスが良いのかもしれません。
HS250hの内装色はちょっと変わっています。通常のアイボリー、ホワイト、ブラックに加え、サドルタン、キャメルイエローがあります。写真はサドルタンですが、チョコレートっぽい色をしています。HS250hはSAI、プリウスとの差別化が課題だと思いますが、内装では個性を出せているのではないでしょうか?外装色も9色から選べます。個性豊かな色から、自分だけのHS250hを選んだらどうでしょうか?
レクサスHS250hのナビの操作は画面にポインタが表示され、ポインタを写真中央下のスティックのようなマウスのようなもので動かして行います。左手の人差し指や中指でスティックを動かし、親指でエンターボタンを押す仕組みです。慣れれば操作性は良いのかもしれませんが、試乗車で使用する場合、手元が気になってなかなかうまく操作できません。また、スティックの操作が意外と微妙で行き過ぎたり、なかなか動かなかったりするので、画面を見る時間が長くなりがちです。RX350も同様のナビシステムで、今後このタイプが増えていくのかもしれません。PCを当たり前に使用する今日この頃であれば、このタイプの方が受け入られ易いのかもしれません。しかし、慣れるまでは意識が指先に集中しがちなので、運転には十分気を付ける必要があります。
HS250hはプリウスと同様のシフト位置、構造なので、これも慣れるまでは大変です。エンジンブレーキを利かせるためにBレンジに入れたり、Dレンジに戻したりするのですが、咄嗟の時になかなか手が動きません。通常IS250ではパドルシフトでシフトダウンする癖がついているので、無いパドルを探したり、通常のシフトのSレンジの位置でシフトノブを探したりしてしまいます。これも慣れれば、大丈夫なのでしょうが、色々な車を運転する人には不便です。