レクサスGS450h試乗記
レクサスGS450hの試乗は、レクサスIS250 VersionSの購入を決めた後、納車までに約1ヶ月あったときに、3日間の休みがあり、試乗できる車がないか聞いたところ、レクサスGS450hを3日間も貸してくれました。一般道から峠道、高速道路と多くの道を試乗しました。総合評価は5段階の5です。最も感動したのは足回りの良さです。特にスポーツサスモードは非常にすばらしかったです。
御存知のようにGS450hは3.5Lのエンジンにモーターの付いたハイブリッド車です。ハイブリッド車といってもプリウスのように燃費優先のハイブリッド車ではなく、3.5Lの高性能エンジンをモーターでアシストし、さらに運動性能を高めたハイブリッド車です。ハイブリッド車の最高出力の算出の仕方は色々あり、表現が難しいですが、感覚的には350馬力程度の車です。走行性能はきわめて高い車です。しかし、ハイブリッド車の特徴であるブレーキ時のエネルギー回生等で、燃費の向上は十分図られています。
まず一般道では、まさに高級車の乗り味です。サスはノーマルモードで走りましたが、小さな凹凸はサスが吸収し、かなり静粛性の高い車です。ハイブリッド車の特徴を活かし、街乗りでの燃費の良さが光りました。
次に峠道に行き、サスをスポーツモードに切り替えると、サスが一段下がったような感覚で(実際には車高に変化はありません。)、車が路面に吸い付くような感覚で走れます。車格が大きいので、タイトなコーナーは車の重さを感じますが、通常のコーナーでは車重を感じさせない、高いグリップ力で旋回していきます。また、3.5Lのエンジンにハイブリッドでモーターアシストが付くので、コーナー立ち上がりのトルクは十分で気持ちの良い加速をしていきます。
最後に高速道路での試乗ですが、レクサスGS450hには高速道路が一番似合います。高速走行安定性は天下一品です。特にサスをスポーツモードに入れて高速道路を走行するとレールの敷かれた道を運転しているが如く、寸分の違いもなく、理想のラインをトレースしていきます。さすがはGrand Turing Sedaと呼ばれるだけのことはあると感じました。
レクサスはエントリーモデルのISから最終的にはLSへとユーザーを導きたいのだと思いますが、実際にはエントリーモデルのISで終わることが多いように思います。LSのユーザーは法人がほとんどで個人ユーザーは少ないと聞きます。その中間のGSが売り上げで苦戦しているのも事実のようです。しかし、GS450hを試乗して、GSの完成度の高さを痛感しました。非常に優れた車でありながら、売り上げ不調であるのはレクサスの戦略ミスであると思います。GS450hは非常に優れた車だと思います。レクサスの戦略見直しをお願いしたいところです。