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レクサスIS250C試乗記

 レクサスIS250Cは販売開始後、しばらく経った2009年5月に試乗させてもらいました。発売当初は展示車しかなかったのですが、私が見に行った1日前位に、試乗車としておろしたばかりの試乗車に試乗させてもらいました。電動メタルトップのオープンカーであるレクサスIS250Cには非常に興味がありました。レクサスIS250Cが一年早く発売されていたら、間違いなくレクサスIS250Cを購入していたと思います。

 レクサスIS250Cの競合車種はベンツのSLKやプジョーの207CC、308CC、BMWのZ4(当時はまだ電動メタルトップは出ていませんでした。)、ポルシェのボクスター(電動メタルトップはありません。)などが考えられると思います。価格面ではプジョーが安く、それ以外はレクサスIS250Cよりは高い価格設定になっています。

 まず、試乗前に電動メタルトップの開閉をしましたが、非常に静かでした。モーターで駆動しているのですが、ほとんどモーターの駆動音が聞こえません。この部分はレクサス(トヨタ)の技術者が拘った部分のようです。また、3分割方式の電動メタルトップは問題も多かったようですが、発売時期までになんとか解決したようです。オープン状態でゴルフバッグ一つを収納できるのが売りのようです。

 次に後部座席ですが、これはやはり実用上は厳しいです。短距離なら4人でも走行できるでしょうが、長距離は無理だと思います。しかし、完全な2シーターと飾りだけでも4シーターとでは大きく異なると思います。個人的には、日本では基本4シーターが必要だと思っています。後部座席への乗降に配慮して、ボタン一つで座席の背もたれが前に倒れながら、前方に移動するシステムが着いているのですが、安全性の問題でスピードが遅いので、実用上必要か疑問です。後部座席の人が乗降する際の取っ手が付いているのは便利だと思います。

 試乗に出かける際はオープンで出かけ、途中何回か開閉をしました。一度信号待ちの時にはオープンにしたのですが、後ろのドライバーが驚いていました。また、オープンにしたときの剛性はどうなのかと思い、人気にない交差点を急ハンドルで曲がりましたが、やはりこの様な運転をすると、車体が捩れるのを感じました。オープンカーに乗るとセダンの剛性の高さを実感できます。しかし、実用上は全く問題なく、電動メタルトップによる重量増も気になりませんでした。

 走行性能はレクサスIS250と大きく変わらないので、乗っていて楽しいのですが、オープンにしたときの開放感は思った程ではありませんでした。オープンにして運転していても、頭の上近くまでフロントガラスがせり出してきているので、開放感が低減しています。風の巻き込みを考えるとこの方が良いのでしょうが、通常の視点では空が見えないので、この部分はいまいちです。

 レクサスIS250Cは手頃な価格で電動メタルトップのオープンカーに乗れるという点で非常に魅力的です。しかし、納車後一年の車を下取りにして、購入を考えたとき追加で300万円との試算結果は参りました。300万円出せばベンツSLKの中古が買えるので、この時点での購入は損だと思います。2011年の車検時に再検討してみたいと思います。